シリーズで当店の取扱いメーカーに、お話しを訊くコーナーです。第1回目は、㈱飯野の代表取締役社長　富樫道子さんです。横浜市南区へお話しを伺ってきました。

昭和30年、スカーフメーカーに勤めていらした社長のお父様が独立し設立されました。その頃の横浜は、帷子川と大岡川の流域に、図案屋、型屋、捺染工場、巻屋などがたくさんあった時代です。創業当時は、主に国内向けにオリジナルスカーフを作り、東京の問屋に販売していましたが、昭和40年代後半になると海外ブランドブームが日本中に押し寄せ、その流れに乗り会社は一気に業績を拡大させました。現在でも、自社ブランドMARGEを始め、カルダン、サンローランなどのライセンス商品を作られています。

富樫社長は、平成14年に社長に就任された三代目です。趣味は、ヨガや太極拳。更には、映画鑑賞にライブハウスにも時間があれば、足繁く通ってリフレッシュしているそうです。好きな言葉を訊くと、「・・・特にはないけどあえて挙げるとすれば、『ケセラセラ（なるようになる）』かしら・・・」。物事にとらわれない大らかさと明るい人柄を彷彿とさせる言葉です。

「スカーフについては、国産生地にこだわっていくこと、手作りなので『ていねい』に仕事をすることが大切だという。その『ていねい』さは、「製品作りに限らず、仕事をすすめていく上で重要な納期や製品管理にも通じます。約束を守れるまじめな会社でありたいと思う。そして今後は、そういう思いと共に、スカーフを若い世代に伝えていくことが大切ですね」と語っていただきました。

最後に、飯野社長のオリジナルスカーフのブランド名は、「MARGE」。その由来が面白い。アメリカのアニメ『ザ・シンプソンズ』のキャラクターの名前です。「良妻賢母の昔ながらのお母さんですが、ファッションセンスは全然だめ、ところが・・・。」意味深長なメッセージですね。皆様もぜひMARGEの魅力に触れてみてください。